2017.06.22
オール讀物6月号「袖笠雨――藍千堂菓子噺」



2015.03.14〜
2016.07.15
  ……  
月刊J-novel シリーズ短編
「花簪(はなかんざし)職人四季覚(しきおぼえ)」
実業之日本社

 
 働き場所と住処を喪った花簪の職人、忠吉は
 生まれ育った麻布の大中寺へ戻った。
 そこで出会ったのは、音を失った娘、さきと青い鳥。


 第1話「藍の鳥」-2015年4月号掲載-
 さきは、何か辛いことや恐ろしいことを見聞きしたせいで
 自ら耳を塞いでいるらしい。
 忠吉は、自分の作った花簪で、
 すこしでもさきの心を解きほぐせないかと思い立ち――。


 第2話「小菊、揺れる」-2015年7月号掲載-
 寺へやってきたのは、植木職人の男。
 叶わぬ恋を諦める為の簪を作ってくれと、頼まれた忠吉は――。


 第3話「藤結び」-2015年11月号掲載-
 忠吉の次の客は、亭主を失くした後家。
 あの世の亭主の初恋を叶えてやりたいと言われ、忠吉は戸惑う。


 第4話「野萱草の女」-2016年2月号掲載-
 寺の境内に、行き倒れの女。
 怪我をしていて、具合も悪そうだ。
 だが、住職の以風(いふう)は、女を怪しいと言い――。


 第5話「ままごと内儀」-2016年5月号掲載-
 かつての師匠の一人娘が、忠吉を訪ねてきた。
 兄弟子を婿に迎えた筈の倫は、一見、幸せそうに見えたが――。


 第6話「大中寺の春」-2016年8月号掲載-
 以前、さきをさらおうとした女が、酷い火傷を負って現れた。
 同じ頃、大中寺の近くで火事が起きる。


 2016.11.11 単行本「恋糸ほぐし 花簪職人四季覚」刊行されました。





第1話
2014.06.13
第2話
2015.02.14

文蔵 シリーズ短編
「姫君妖道中」
PHP研究所

 
 忽然と消えた御神刀。
 密かな探索行に向かうのは、
 刀守一族の姫、男顔負けの気の強さと剣の腕を持ち合わせた暁と
 少々口の悪い守役、秀馬。


 事の始め〜第1話「江戸――悋気」
 「徳川家を守護する」と伝えられてきた御神刀が、
 何者かに持ち出された。
 八代将軍吉宗は、刀守一族、小里家の姫、暁に対し、
 密かに探し出せと、命を下す。
 その命の裏に、暁と秀馬は何かを感じ取る。


 第2話「恋慕――品川・大木戸」
 行方知れずになった御神刀『宵丸』が、片割れの『明丸』に
 伝えてきたのは、波の音、女の気配、大木戸、待っている――。
 暁と秀馬は、急ぎ品川宿を目指す。



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2012.08.01〜
2013.08.01
  ……  
yom yom (vol.25〜29)
「いろはからくり」(完結)
新潮社

 密かに見守ってきた若者、武蔵。
 武蔵の背負う翳が濃くなったことを、康三郎は気にしていた。
 そして、らしからぬ言葉を緋名に残し、姿を消す。
 康三郎を案じる緋名の周りも、不穏な匂いが漂い始める。

 「からくり」シリーズ第3弾。




2010.07.13
2010.11.11
2011.03.15

KENZAN! (vol.12〜14)
「春疾風(はるはやて)」(完結)
講談社

 三悪人、手を組む――?

 あの三悪人が帰ってきた。
 幕閣での出世を目論む水野忠邦に、意外な敵が。
 金四郎と耀蔵はどうする。

 2011.07 単行本刊行されました。




2008.07.27〜
2010.03.27
  ……  
PR誌 波 長編連載
「三人小町の恋――ふたり拝み屋手控帖」(完結)
新潮社

 不忍池の畔で吉次と共に暮らすおことは、おしゃまな娘。
 「陰陽師・阿部雨堂」こと吉次の営む「拝み屋」を、
 毎日せっせと手伝っている。
 ある日、三人の小町娘が怪しげな呪(まじな)いを頼みに来た。
 万事その場しのぎの吉次と、何につけ心配性のおこと。
 そこに、奇矯な天才戯作者甲悦が首を突っ込むとなれば、
 ただの「呪い」で済むはずもなし。

 2011.10 単行本刊行されました。




2009.03.10
〜2009.11.10

KENZAN! (vol.8〜10)
「舞う桜」「逸(はぐ)れる蛍」「隠す雪」(完結)
講談社

 敬愛する師匠から疎まれた。
 誠之助が鬱屈した思いを抱えながらしぶしぶ向かった薬種問屋・藤屋にいたのは
 枝垂桜舞う日に出会い、一目で惹かれた娘。

 2011.01 単行本「散り残る」刊行されました。




2007.11.08

2008.07.10

KENZAN! (vol.4,5,6)
「三悪人」(完結)
講談社

 目黒・祐天寺の火事で二人が死んだ。
 一人は、盲目の若き修行僧。今一人は身元の分からぬ謎の女。
 その火事に今をときめく寺社奉行、水野忠邦が関っていることを突き止めた鳥居耀蔵は、
 遠山金四郎を仲間に引き入れ忠邦を陥れようと計画する。
 だが、金四郎にはある別の思惑が……。

 2009.01 単行本刊行されました。




2010.10.22

2017.06.22
  ……  
オール讀物 シリーズ短編
「藍千堂菓子噺」
文藝春秋

 晴太郎と幸次郎の兄弟は、神田の片隅で小さな菓子屋「藍千堂」を営んでいる。
 笑い上戸の職人、茂市と三人、今日も旨い菓子で人の心を解きほぐす。

 「四文の柏餅」
 「藍千堂」で、四文の柏餅を売りたい。
 のんびり者の兄、晴太郎がいきなり言い出した。
 しっかり者の弟、幸次郎がそれをあっさり許すはずもなく――。

 「氷柱(つらら)姫」
 「藍千堂」の後見役、伊勢屋総左衛門が持ち込んだ茶菓子の注文。
 そこには、少々きな臭いいわくがあって――。

 「弥生のかの女(ひと)」
 忘れていた、かの女の面影。忘れえぬ、かの日の想い出。
 柚子のほのかな香りと共に、幸次郎の胸に蘇り――。

 「父の名と祝い菓子」
 贔屓客が、「百瀬屋」へ次々と乗り換えた。
 また、「百瀬屋」の叔父が良からぬことを企んでいるらしい。
 いつも泰然としているはずの伊勢屋総左衛門の様子も妙で――。

 「迷子騒動」
 お糸が百瀬屋を出た。
 心配で、お糸に会いに行った晴太郎は――。

 「百代桜」
 たった一冊、晴太郎の手元に残った亡き父の菓子帳。
 父が心残りだっただはずの作りかけの菓子を、晴太郎は手掛ける。


 2013.10 単行本「甘いもんでもおひとつ」刊行されました。



 「寛太の羊羹」
 店に来るなり、晴太郎に難癖をつけ始めた、厄介な客。
 茂市の馴染客だという男は、消えない悲しみを持て余して――。

 「母に似た女」
 端午の節句の前の日、晴太郎は、贔屓客、旗本の松沢家へ柏餅づくりの
 手伝いに赴いた。
 そこで出会ったのは、どうも訳ありめいた母娘で――。


 2016.06 単行本「晴れの日には」刊行されました。



 「遣らずの雨」
 晴太郎に嫁が来た。
 連れ子のおさちは、晴太郎に懐いているが、なかなか「おとっつあん」と呼んでくれない。

 「袖笠雨」
 晴太郎たちの住まいを、旗本松沢家跡取りの妻、雪が訪ねた。
 供も連れずにやって来た雪は、夫の荘三郎と言い争いをして出てきたのだという。





2010.04.22

2012.02.22
  ……  
小説新潮 シリーズ短編
「まぼろし一味陰始末」(完結)
新潮社

 口入屋・えびす屋の下働き、甲斐が動く時、
 何かが起こる――。

 ちょっと、今までの私の小説とは感じが違うかもしれません。
 名づけて、「黒田牧」(某編集さん命名・笑)。


 第1話
 飛脚問屋「武蔵屋」の気弱な跡取り、朔之助に
 さりげなく手を差し伸べる甲斐だが……。

 第2話「秋桜(あきざくら)」
 次の獲物は吉原、それとも。
 甲斐の狙いはどこにあるのか。

 第3話「鬼の灯(ひ)」
 まぼろし一味に名を使われた盗賊「鬼火」が、報復に乗り出した。
 「鬼火」頭目の、正体は。

 第4話「始まりの織部」
 まぼろし一味昔語り。
 えびす屋が「まぼろし一味」になったのは、止むに止まれぬ事情があった。

 第5話「亀裂」
 手代、亥之助に甲斐の目論見を知られた。
 甲斐と源右衛門、甲斐と長英の間に、亀裂が走る。

 第6話「鬼火、再び」
 隠れ処に火をつけ、姿を消したはずの「鬼火」。
 若き頭目が、何食わぬ顔で「えびす屋」に姿を現した。

 第7話「終(つい)に吹く風」
 甲斐の行方が知れない。
 その波紋が、静かに、大きく、広がっていく。
 

 2012.11 単行本「盗人」刊行されました。





2010.09.22

2011.11.22
  ……  
問題小説 シリーズ短編
「ほそ道密命行」(完結)
徳間書店

 芭蕉の北国行「奥の細道」の旅に、時の権力者の様々な思惑が絡みつく。
 飄々と軽やかな天才俳諧師の行く末は――。


 第1話「深川、蠢く」
 惣五郎――曾良と芭蕉の意外な出会いから六年。
 住み慣れた深川の庵を手放し、北国行の仕度が始まった。

 第2話「千住、謀(たばか)る」
 北国行出立を前に、曾良が芭蕉から引き離された。
 一人向かった千住で、曾良を待っていたものは。

 第3話「日光、逃れる」
 日光に入った途端、あの連中が動きだした。
 曾良はどうする。

 第4話「黒羽、憑かれる」
 曾良と芭蕉の様子を伺うのは、可愛い追っ手だった。

 第5話「須賀川、攻める」
 曾良が、反撃に転じた。

 第6話「仙台、狙われる」
 仙台に入るなり、不穏な気配。
 芭蕉が標的に――。

 第7話「塩釜、暴く」
 芭蕉の、何もかも諦めたような顔つきが、
 曾良は気がかりでならない。

 第8話「松島、旅立(た)つ」
 いよいよ、決着の刻。

 2012.03 単行本刊行されました。





2010.09.11

2011.09.12
  ……  
野性時代 シリーズ短編
「とんずら屋弥生請負帖」(完結)
角川書店

 仙台堀端の船宿「松波屋」は、
 見てくれも腕も飛び切りの船頭がいると評判。
 その船頭にも、「松波屋」にも、隠された顔があった。


 第1話「女船頭」
 「松波屋」主・市兵衛が通う「浜乃湯」のお地蔵様が荒らされ、
 前掛けが盗まれた。いったい、なぜ……。

 第2話「合歓(ねむ)の子」
 とんずら屋に舞い込んだ、一風変わった絵師の依頼。
 それが思わぬ方へ転がっていく。

 第3話「忍び寄る手」
 お気楽だけれど、頼りがいがあると思っていた進右衛門。
 この男の正体は……。
 弥生に伸びる手は、何者のものなのか。

 第4話「舞い戻った客」
 進右衛門消えた。変わりに松波屋に現れたのは、
 確かに逃がしたはずの、あの男。

 第5話「見えない助け手」
 情で動きたい弥生と、弥生を守るために情を切り捨てようとする松波屋。
 互いの間に、深い亀裂が入る。


 2012.01 単行本刊行されました。(最終話書きおろし)





第1話
2010.08.02

第3話
2010.12.01






続編第1話(前編)
2016.08.11
(後編)
2016.09.16



文蔵 シリーズ短編
「鯖猫長屋ふしぎ草紙」
PHP研究所

 長屋で一番偉いのは、
 売れない絵師の飼い猫、サバだった。

 第1話「猫描き捨楽(しゅうらく)」
 「鯖猫長屋」に家移りしてきたのは、
 何やら、いわくありげな美人で……。


 第2話「開運うちわ」
 魚屋の貫八が、捨楽の元に無地の団扇を持ち込んだ。
 団扇にサバの絵を描いて欲しいと言うのだが……。


 第3話「いたずら幽霊」
 鯖猫長屋に、人気読本作者、長谷川豊山が家移りしてきた。
 これがまた、訳ありの男らしい。

 2013.06 単行本刊行されました。(其の四〜七 書きおろし)




 【続編】
 第1話「色男、来たる(前・後編)」
 「鯖猫長屋」がとり壊される!?
 サバの引き抜き(?)でやってきたのは、またまた訳ありの色男。
 拾楽は「鯖猫長屋」の平穏を守ることができるのか――。


 2016.11 文庫本刊行されました。(其の二〜四 書きおろし)





2010.02.22
2011.03.22


小説現代 シリーズ短編
「稲荷の紋蔵シリーズ」
講談社


 目明しには珍しく、頼りがいがあると評判の「稲荷の紋蔵」。
 だが、この男には隠れた顔があった。

 第1話「逸れ者の六」(10年3月号)
 俺と賭けをしねぇか。
 紋蔵が声を掛けたのは、逸れ掏摸の六松。

 第2話「鬼を喰らう」(11年5月号)
 美人局のおけい。
 今度の狙いは、手ぬぐい売りの男だったが。





2007.10.22
2008.06.22

小説現代 短編
「濱次お役者双六」
講談社

「とちり蕎麦」
 生真面目でいつでも完ぺきに舞台をこなす二枚目役者・紀十郎が立て続けにとちった。
 気になっていた濱次は、つい清助の「誘い」に乗ってしまい、再び厄介ごとを背負う羽目に。

「翔ぶ梅」
 「濱次」外伝。
 若き日の有島香風・仙雀の兄弟弟子コンビが、ちょっと奇妙な恋の橋渡しに奔走。


 2012.12 文庫「翔ぶ梅」刊行されました。





2011.07.15

KENZAN! (vol.15)
「縁(よすが) 濱次お役者双六」
講談社

 貧乏本櫓、森田座を置き去りに、市村座と中村座が張り合い始めた。
 自分には関わりないと、暢気に構えていた濱次にも、火の粉が――。


 2012.12 文庫「翔ぶ梅」刊行されました。




2010.09.22

小説現代10月号掲載 短編よみきり
「鬼小町の恋」
講談社

 許婚、坂本龍馬が久しぶりに江戸へ帰ってきた。
 なのに、佐那の心の不安は晴れないままで。




2009.11.22

小説現代12月号掲載 短編よみきり
「貴人の影」
講談社

 夏の暑い最中、一人の侍が悠然と堀に釣り糸を垂れていた。
 「清き流れ」の行き着く先は、どこだったのだろうか。




2008.12.22

小説現代1月号掲載 短編よみきり
「海の紺青、空の碧天」
講談社

 姉のお芳が嫁に行く。
 気短かな江戸っ子に、おっとり者の姉が嫁ぐことが
 どうしても許せない長太郎は、この縁談をぶち壊そうと……。

 2018.03 文庫アンソロジー「なさけ」に収録されました。








十五夜さま
素材協力:十五夜様

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